将来不安だから技術士の資格取得を考えているんだけど、メリットあるの?
結論を言うと、技術士を持ってるとメリットありありです!今回はその理由について紹介します。
数ある資格の中でも難関資格の部類に入る「技術士」の資格。
「今の給料では将来不安…」
「職場環境が悪いから早く辞めたい…」
など昇給や転職を視野にいれている現在建設業界で働いている方は、今後の事を考えて取得を目指している方も多いと思います。
その中でも今回は技術資格の最高峰である「技術士建設部門」を取得するメリットを解説します。
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技術士建設部門はすごい資格
技術士は日本の技術職の最高峰の資格で、高等な技術力・マネジメント力の資質を持った人間が持つことを認められる資格です。
国家資格の取得難易度の難しさから言っても、一級建築士や宅建氏と比較すると非常に難易度の高い資格で、日本の5大資格にも並べられます。
- 弁護士
- 弁理士
- 医師
- 公認会計士
- 技術士
技術士の資格は数多くあり、21種類存在します。
機械部門 | 電気電子部門 | 金属部門 | 上下水道部門 | 水産部門 | 応用理学部門 | 原子力・放射線部門 |
船舶・海洋部門 | 化学部門 | 資源工学部門 | 衛生工学部門 | 経営工学部門 | 生物工学部門 | 総合技術管理部門 |
航空・宇宙部門 | 繊維部門 | 建設部門 | 農林部門 | 情報工学部門 | 環境部門 |
今回は数ある技術士の試験の中でも、今回は「建設部門」についてご紹介します。
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技術士建設部門の難易度
技術士建設部門には、第一次試験と第二次試験の2つの試験があります。
第一次試験の合格率は平均して4~50%付近を推移しており、比較的合格しやすい部類になります。
ただし、第二次試験の合格率は平均して約10%台とかなりの難関となっています。
その理由は、非常に広い範囲の知識が問われるからです。
土質及び基礎 | 鋼構造及びコンクリート | 都市及び地方計画 | 河川・砂防及び海岸・海洋 |
湾岸及び空港 | 電力土木 | 道路 | 鉄道 |
トンネル | 建設環境 | 施工計画・施工設備および生産 |
第一次試験を合格後、技術士捕として技術士の元で4年間の実務経験を積んでやっと第二次試験の受験資格が得られます。
建設部門の技術士は、これらの知識をしっかり理解する必要があり、資格取得を目指す場合、長い目で見て時間を掛けて勉強しなければいけません。
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技術士建設部門をとっても意味ないと言われる理由
技術士は難易度の高い資格ですが、メリットとは裏腹に
「正直取得してもあまり意味がない」
「頑張って勉強しても報われない」
などと言った意見を見た事があると思います。
一体なぜそのような事が言われるようになったのでしょうか。
知名度が低い
聞いた事はある人は多いと思いますが、有名な資格などと比較すると知名度は低いイメージがあります。
せっかく苦労して取得したにも関わらず、周りからはその苦労を分かち合ってくれる人は少ないでしょう。
1級建築士持ってるの!すごい!
技術士?なにそれすごいの?
専門職ではない人と会話すると、こういうのが日常茶飯事ではないでしょうか。
実際は1級建築士よりも技術士の方が難関資格なのですが、知名度の低さは否めないですね。
試験で問われる知識が実際の業務に関係ない部分が多い
広範囲の知識を勉強して念願の合格となっても、実際の業務に関する知識は、ほんの一部だけでほとんど関連性がないと言われています。
様々な業種に対応する面では確かに有利ですが、範囲が広い分無駄に感じる部分もあると思います。
しかし技術士は知識以上に技術的な事柄を論理的に考える力や、マネジメント能力の指標になるので、無駄ということはありません。
業務独占資格とはならない
電気工事士や医師など特定の業種は、その資格を有する者でなければ携わることを禁じられています。
しかし、この技術士の建設部門は業務独占資格ではありません。
つまり、資格を取得していなくても業務に携わる事が出来るので、取得する事に意味がないとも言われています。
ただし、後ほど紹介するように技術士は公共工事の入札要件にもなることから、実際は意味ないなんてことはありません。
責任が重い
技術士資格を有する人は法律により、以下の3義務2責務が課せられます。
【技術士の3義務】
【技術士の2責務】
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信頼されるという意味の裏返しでもありますが、この責任自体重く感じる人も少なくありません。
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技術士建設部門を取得する年収などへのメリット
いままで「意味ない」と理由を述べてきましたが、ここでは「そんなことはない」と明確に言わせてもらいます。
結論から申しますと、技術士建設部門は取得するメリットが大きいです。
取得するまでの道のりはかなり長いですが、それに充分見合った資格だと言えます。
以下でその理由をご紹介します。
年収アップに繋がる
技術士を取得すると、手当がついて年収が上がる会社がたくさんあります。
技術士の平均年収は約670万円とされており(賃金構造基本統計調査 |厚生労働省より)、サラリーマンの平均年収約440万円よりも200万円以上高い結果となっています。
仕事の裁量権も格段に上がり、今まではあまり発言する機会がなかった場合でも、取得してからは様々な提案をする事が出来るようになります。
転職に有利
技術士建設部門を取得しておく事で信頼性が上がり、間違いなく転職の幅も広がります。
持っているのと持っていないのとでポストの数が全く違いますし、最初から年収が100万以上違う場合もあります。
公共工事の入札でも加点され、頼られる存在になる為、会社としても大切な存在となるでしょう。
専門性の高い業務を任せられる
この資格を取得する事で、更に専門性の高い業務を任せられます。
- 建設コンサルタント
- 国土交通省の地質調査
などのプロジェクトの責任者として、技術士は非常に重要なポジションです。
会社にとっては貴重な存在であり、転職した場合でも最初から重要なポジションを担当する可能性もあるので、将来性も高いでしょう。
公共工事の入札で加点される
技術士を持っていること自体が公共工事の入札要件として加点されるため、法人側にとって非常に有利となります。
「技術士を取得してようやく仕事が出来る」と、実はこの資格取得がスタートラインと考えてる企業も多く存在します。
様々な人と繋がる
技術士になると、日本技術士会に所属する事が出来て、交流会やセミナーなどに参加出来るので今まで関わりがなかった人達と交流する機会が出てきます。
仕事に関する話題など今まで聞けなかったような話を聞けたり、新しい仕事の依頼など道が広がっていきます。
技術士として独立を考えてる方は、この時の人脈が非常に大切となってきます。
この資格があれば独立する事も可能です。将来設計の一つとして取得しておくと様々な恩恵があります。
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技術士建設部門を取得する仕事へのメリットまとめ
技術士の資格は知名度の低さなどから取得する事に意味がないと言われていますが、それ以上にメリットが多い事も理解する事が出来たと思います。
受験するにしても非常に時間も掛かり難易度も高いので、受験すると決めたら早いうちから取り組む必要があります。
頑張って合格した時はそれに見合った成果も必ずある資格なので、受験しようと思っている方は是非頑張って下さい。
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