文部科学省が教師の仕事の魅力を伝えるために始めたSNSですが、狙いとは逆に厳しい勤務実態を訴える投稿が相次いでいます。
日本の学校教育は、たくさんの熱意ある教師の存在があってこそです。
「未来ある少年少女たちのために、今こそ教職の魅力を発信すべき!」
そんな想いから生まれたのが、文部科学省の「教師のバトンプロジェクト」です。
教師という仕事の魅力を広めるために、SNSで現役の熱意ある教師たちが自ら発信します!
教師のバトンプロジェクト、ふたを開けてみれば…
#教師のバトン
出勤 7時
退勤 21時
基本的に休憩なしです。
小学校勤務、初任者で1年目、まだ4日目でこの状況です。もう限界です。
助けてください。引用元:https://twitter.com/jtaigadlyuie/status/1379413830531305474
ある部が中体連県大会に出場。保護者は歓喜。しかし大会初日が主顧問の講師の先生の教採試験とバッティング。
講師の先生は試験を辞退。大会に。
子どもや保護者からは子ども想いの素晴らしい先生と絶賛。しかし次年度の契約はなく、講師の先生は無職に。
世にも恐ろしい話でした。
#教師のバトン
引用元:https://twitter.com/kyouiku_mondai/status/1378465229911126017
ちょwwwwwwwwwwwww
何とも皮肉なものですが、この「教師のバトンプロジェクト」により、教師という職業の魅力が伝えられるのではなく、長時間労働や部活動など、個人に激しい負担を強いられているという実態が明らかになりました。
そもそも教師という仕事がブラックなのは周知の事実であり、それがこのプロジェクトによってさらに明るみになっただけのことです。
昭和から続く「やりがい」「達成感」「熱意」といったものの押しつけは、現代的ではありません。
教師になりたいと覚悟を持って業界に入っていく若者たちが次々と心を打ち砕かれている現状です。
魅力を発信する前に、労働環境改善が先なのではないでしょうか。
国のトップである文科省が、そういった時代の流れについていけない、というかわかっていないのであれば、やはり日本からブラック企業はまだまだなくなっていかないのでは、と考えられます。
教師のバトンプロジェクトについて文科省のコメント
文科省は、教師のバトンプロジェクトの惨状に、以下のようにコメントしています。
窮状を訴える現場からの声を率直に受け止めて、今後さらに加速して学校における働き方改革を教育委員会と学校現場と手を携えて進めていかなければならない
引用元:https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000212448.html
いや、おせーよ!と思わずつっこんでしまいたいところですが、国が主導で掲げている「働き方改革」は口では言うものの具体的な実行には全く移せていないということがわかります。
労働改善はまだまだ先なので、「いつか楽になる」なんてことを考えてはいけません。
やはり今の時代、こういった古い世界で生き残るよりも、ホワイトが確立されている民間企業に就職する方がいいのではないでしょうか。
「教えることが好き」「子供が好き」というのであれば、教師以外にも仕事はたくさんあります。
このニュースに対しての世間のコメント
テスト終わって採点を待ちわびていた時、先生が「まだテストの採点終わってない」って言うので「早くして!」って思ってた。でもこのニュース見たら本当に大変なんだなって思った。しっかり休んでください。
部活やってて、朝練も土日の練習も、先生が一番早く来て体育館のカギを開けてくれてた。放課後の練習も、最後まで残って鍵を閉めてくれていた。小さい息子さんを育てながら、僕たちのために教えてくれて本当に感謝している。
教師のみなさん、いつもお仕事お疲れ様です。
「こんなに大変で恵まれない仕事、やってられるか」と思うのであれば、「担任を持っている」などという謎の責任感は今すぐ捨てて、いつでも逃げていいと思いますよ。
特に小学校の先生はホント大変そうだから、絶対にやりたくないです